- 2023/10/25
ゴルフ会員権の売却で必要な書類とは?流れや税金についても解説
ゴルフ会員権は、特定のゴルフ場での優先的プレー権やその他の特典を享受するための資産として、ゴルファーにとって大切なものとなっています。
しかし、ライフスタイルの変化や経済的な事情など、様々な理由からその会員権を売却することを考える方も少なくありません。
実際に売却を進めるには、どのような書類や手続きが必要なのか、また税金の取り扱いはどうなるのか気になる方も多いのではないでしょうか?
本記事では、ゴルフ会員権の売却に関する必要な書類や流れ、税金についてのポイントを詳しく解説していきます。
会員権の売却を検討している方や、将来的に売却の可能性を考えている方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
ゴルフ会員権の売却の基本的な流れは、以下の通りです。具体的な手続きや条件は、ゴルフ場や会員権業者によって異なる場合がありますので、実際の売却時には十分な確認と相談を行うことをおすすめします。
- ゴルフ会員権の相場を調べる
- 売却の注文をする
- 契約を締結する
- 売却の取引を実行する
売却を検討する前に、現在のゴルフ会員権の市場価格や相場を把握することで、適切な売却価格を設定するため。
ゴルフ場の公式サイト、会員権業者のサイト、または専門の情報誌などを利用して、最新の相場情報を収集します。
ゴルフ会員権の価格は、ゴルフ場の人気や地域、経済状況などによって変動します。売却を検討する前に、現在の相場をしっかりと確認しておくことが重要です。
正式に売却を注文し、購入希望者を探すための手続きを開始するため。
会員権業者に連絡し、売却の意向を伝えます。この際、所持している会員権の詳細や希望する売却価格などの情報を提供することが求められます。
ゴルフ会員権の売却は専門的な知識が必要です。信頼性のある会員権業者を選ぶことで、適切な価格での売却やスムーズな手続きを進めることができます。
売却の条件や価格、取引の流れなどを明確にし、双方の権利と義務を確定するため。
会員権業者との間で売却契約書を作成し、内容を確認した上で署名・捺印を行います。
売却契約を結ぶ際には、契約内容をしっかりと確認することが必要です。特に、売却価格、決済方法、手数料などの金額に関する部分は注意深く確認してください。
売却契約に基づき、会員権の移転と売却代金の決済を行うことで、取引を完了させるため。
会員権証券や必要書類と引き換えに、会員権業者から売却代金を受け取ります。
取引が完了するまでの間、連絡を密に取り合うことで、スムーズな取引を進めることができます。
ゴルフ会員権の売却時に必要な書類について詳しく解説します。具体的な手続きや必要な書類は、ゴルフ場や会員権業者によって異なる場合がありますので、実際の売却時には十分に確認することをおすすめします。
● 会員権証書
● 印鑑証明書
● 会員カード・ネームプレート
● 履歴事項残部証明書(登記簿謄本)
● 住民票
● 名義書換申請書
● 委任状
● 譲渡通知書
● 代金完済証明書
● 念書
会員権証書はゴルフ場から発行される公の証書で、特定のゴルフ場の会員権を保有していることを証明します。所有者の名前、会員番号、発行日などの詳細情報が記載されています。
印鑑証明書は市区町村の役場などで取得できる公の書類で、印鑑が本人のものであることを証明します。取引や契約の際に使用されることが多いです。
会員カード・ネームプレートは、ゴルフ場での会員資格を示すアイテムです。会員カードには、会員番号や有効期限、ゴルフ場のロゴなどが記載されています。ネームプレートは、ゴルフバッグやキャディバッグに取り付けて使用することが多いです。
法人がゴルフ会員権を売却する時に必要になる公の書類で、社名、所在地、代表者などを確認する際に参照されます。
住民票は、市区町村の役場で取得できる公の書類です。住所、氏名、生年月日などの個人情報を証明します。
名義書換申請書は、会員権の所有者を変更する際に必要な書類です。新旧の所有者が記載されます。
委任状は、他者に特定の業務を代行させるための書類です。例えば、売却手続きを会員権業者に依頼する際に使用されます。
譲渡通知書は、会員権の譲渡をゴルフ場に通知するための書類です。譲渡の日付、新旧の所有者の情報が記載されます。
代金完済証明書は、売却代金が完全に支払われたことを証明する書類です。取引の透明性や信頼性を保つために使用されます。支払いが完了した日付や受取人の情報などが記載されています。
念書は、売買の際の約束事や条件を文書化したものです。双方の意思の確認や後のトラブル防止のために作成されます。
ゴルフ会員権を相続して売却する手続きには、以下の書類の準備が必要です。
● 遺産分割協議書もしくは相続同意書
● 亡くなられた会員の除籍謄本
● 法定相続人全員記載の戸籍謄本
● 法定相続人全員の印鑑証明書
相続人間での遺産の分割に関する合意内容を記載した書類です。ゴルフ会員権を含む遺産の分割や取り決めを明文化し、相続人全員の署名や捺印が必要です。この書類は、相続に関するトラブルを防ぐためのものとして重要です。
亡くなられた会員が死亡したことを証明する書類です。市区町村の役場などで取得できます。会員権の相続手続きを進めるために必要な書類です。
法定相続人の情報を確認できる書類です。亡くなられた会員の家族構成や法定相続人の情報を明確にするために使用されます。法定相続人を確定し、適切な手続きを進めることができます。
法定相続人の印鑑が本人のものであることを証明する書類です。市区町村の役場で取得できます。相続手続きの際に、正式な書類に署名や捺印をするため、その真正性を確認するために使用されます。
会員権の売却には、所得税や譲渡所得税などの税金が発生します。税金の計算方法を事前に理解しておくことが重要です。
譲渡益が出た場合
ゴルフ会員権を譲渡して利益が出た場合、会員権を所有している期間が5年以下か5年超かによって、譲渡所得の計算方法が異なります。
【所有期間が5年以内の場合(短期譲渡所得)】
譲渡価額-(取得費+譲渡代金)=ゴルフ会員権の譲渡益 (ゴルフ会員権の譲渡益+その他の譲渡益)-特別控除額(50万円を限度)=短期譲渡所得の金額 |
【所有期間が5年超の場合(長期譲渡所得)】
譲渡価額-(取得費+譲渡代金)=ゴルフ会員権の譲渡益 {(ゴルフ会員権の譲渡益+その他の譲渡益)-特別控除額(50万円を限度)}×1/2=長期譲渡所得の金額 |
取得費に該当するのは、以下の代金です。
● 会員権代金
● 名義書換料
● 会員権業者への売買手数料
譲渡代金は、会員権の業者への売買手数料などです。
ゴルフ会員権を譲渡で出た損失については所得税の還付は受けられないため、確定申告の必要はありません。
本記事では、売却に必要な書類やその流れ、さらに売却時の税金に関する情報を詳しく解説しました。
ゴルフ会員権の売却は一見複雑に思えるプロセスですが、適切な手続きと必要な書類を整えることでスムーズに進めることができるでしょう。
ゴルフ会員権の売却を検討している方は、本記事の内容を参考に、適切な手続きを進めることをおすすめします。
また、不明点や疑問点がある場合は、専門家や仲介業者に相談することで、より安心して取引を進めることができます。
【著者・監修者情報】
株式会社東都ジャパン 代表取締役社長 杉浦 伸二
所属
出身大学
明治大学 卒業
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日本全国のゴルフ場はで約2,200コースあり、その内90%は会員制のゴルフ場であります。その会員権総数は約300万枚であります。1年間の会員の移動(名義書換)は会員権総数の4~5%の12~15万枚であり、この会員権の売買を我々会員権業者が取り扱っております。会員権を売りたい方と買いたい方の橋渡し役としての使命を担い、お客様1人1人のニーズに合った情報を迅速且つ正確に収集、提供しお客様のお役に立てる様、日々努力しております。