ゴルフ会員権関連コラム

ゴルフ会員権関連コラム

2024/09/26

定年退職後のゴルフ会員権購入、将来税金はどうなる?

定年退職後のゴルフ会員権購入、将来税金はどうなる?

定年を迎えた後、ゴルフを思いきり楽しみたいと考えている方も多いのではないでしょうか。

 

特に、ゴルフ会員権を購入して、自由にゴルフをプレーしたいと思う方も少なくありません。

 

しかし、ゴルフ会員権の売却には税金が関わってくるため、その仕組みをしっかり理解しておくことが重要です。

 

この記事では、ゴルフ会員権にかかる税金、譲渡所得、相続・贈与に関して、分かりやすく解説します。

 

ゴルフ会員権の譲渡所得と総合課税

 ゴルフ会員権を購入した後、何らかの理由で売却することになる場合、その譲渡所得が所得税の課税対象となります。譲渡所得とは、会員権を売却した際に発生する利益のことです。

 

この譲渡所得は、総合課税の対象となります。総合課税とは、給与所得や事業所得など、他の所得と合算して税金が計算される制度です。

 

ゴルフ会員権の譲渡所得は株式のように分離課税されるわけではなく、他の所得と一緒に課税されるため、他の収入が多い場合、税負担も増える可能性があります。

 

ゴルフ会員権は、生活に必須の資産と見なされないため、税金の適用が厳しくなっています。

 

売却を考える際には、税金面の影響も含めてしっかりと準備をしておく必要があるでしょう。

 

ゴルフ会員権の譲渡所得計算式   

ゴルフ会員権を売却する際の譲渡所得の計算は、購入価格や手数料、売却時の費用などをしっかりと考慮して行います。

 

以下で、その具体的な計算方法を説明します。

短期譲渡所得と長期譲渡所得の区別

 

 

ゴルフ会員権の所有期間によって、譲渡所得は「短期譲渡所得」と「長期譲渡所得」に分けられます。

 

所有期間が5年以下の場合は短期譲渡所得、5年以上の場合は長期譲渡所得として扱われます。

 

ゴルフ会員権の譲渡所得は総合課税として他の所得と合算されます。そのため、他の所得と合わせた税率が適用され、場合によっては税金の負担が大きくなることがあります。

 

例えば給与所得と合わせて申告しなければならないため、全体の所得が高いほど税負担が増加するでしょう。

 

長期譲渡所得では、譲渡所得の50%が課税対象となります。

 

つまり、譲渡所得が100万円あった場合、そのうち50万円だけが課税対象となるため、短期譲渡所得に比べて税負担が軽減されます。

税金計算式の具体例

ゴルフ会員権の譲渡所得の基本的な計算式は、以下のとおりです。

 

譲渡所得=譲渡価額-(取得費+譲渡費用)-特別控除額

 

 

譲渡価格は、ゴルフ会員権を売却した際の金額で、取得費とは購入時の価格や手数料などのことを指します。

 

譲渡費用とは、売却時にかかる手数料やその他の経費です。さらに、譲渡所得には特別控除額として最大50万円が適用される場合があります。

 

例えば、ゴルフ会員権を200万円で購入し、300万円で売却したとしましょう。購入時の手数料が10万円、売却時の手数料が5万円かかった場合、譲渡所得の計算は次のようになります。

譲渡所得300万円-(200万円10万円5万円)50万円35万円

 

この場合、譲渡所得は35万円となり、これが課税対象になります。また、所有期間が5年を超えていれば、35万円のうち50%が課税対象となるため、17.5万円が課税対象になります。

 

ゴルフ会員権の税金に関する注意点         

 

ゴルフ会員権に関わる税金については、特別控除額や損益通算、さらに事業所得や雑所得として扱われる可能性がある場合も注意する必要があります。

これらの点を理解しておかないと、予想外の税負担が発生することがあります。

特別控除額の制限

ゴルフ会員権の譲渡所得には、最大50万円の特別控除が適用されますが、この控除は短期譲渡所得と長期譲渡所得の合計に対して適用されます。

 

例えば、短期譲渡所得が30万円、長期譲渡所得が40万円ある場合、特別控除額は短期譲渡所得にまず適用され、残りの20万円が長期譲渡所得から控除されます。

損益通算の不可

ゴルフ会員権の売却で損失が発生した場合でも、その損失を他の所得と損益通算することはできません。

 

損益通算とは、ある所得の損失を他の所得の黒字と相殺して、全体の税金負担を軽減する制度ですが、ゴルフ会員権は生活に必須の資産とは見なされないため、損益通算の対象外となります。

 

つまり、会員権の売却で損失が出たとしても、他の所得の税負担を減らすことはできません。

継続的売買と事業所得・雑所得

もしゴルフ会員権を頻繁に売買して利益を得ている場合、その利益は事業所得や雑所得として認定される可能性があります。

 

このように継続的に取引を行っている場合、税務署は事業や投資として認定し、他の所得と同様に課税します。

 

例えば、ゴルフ会員権を毎年売買して利益を上げている場合、通常の譲渡所得よりも厳しい税制が適用される可能性があるため、注意が必要です。

 

ゴルフ会員権の相続と贈与          

ゴルフ会員権は、相続や贈与の対象となる資産でもあり、これらの手続きには税金が発生します。

 

相続や贈与の際には、評価方法や税金の計算方法を理解しておくことが重要です。

相続

ゴルフ会員権を相続する際には、相続税がかかります。

 

相続税は、会員権の市場価格の70%が評価額として算出されます。

 

例えば、被相続人が所有していたゴルフ会員権の市場価格が200万円であれば、その評価額は140万円です。

 

この評価額をもとに相続税が計算され、相続時にはその額に基づいて税金が発生します。

贈与

 

ゴルフ会員権を贈与する際にも、贈与税が発生します。

 

贈与税の計算方法も相続と同様で、市場価格の70%をもとに評価されます。

 

例えば、親が子どもに市場価格150万円のゴルフ会員権を贈与した場合、評価額は105万円となります。

 

贈与税には年間110万円までの控除があるため、この範囲内であれば税金はかかりませんが、110万円を超えると贈与税が発生します。

 

まとめ

 

ゴルフ会員権を購入後、売却や相続、贈与に関して税金が発生する場面は多くあります。

 

特に、譲渡所得の計算や特別控除の制限、損益通算ができない点など、税金に関する注意点は少なくありません。

 

さらに、相続や贈与の場合には、評価額や課税時期を正確に把握して申告する必要があります。

 

税金の仕組みを理解し、事前に準備をしておくことで、余計なトラブルを避け、安心してゴルフを楽しむことができるでしょう。

株式会社東都ジャパン 代表取締役社長 杉浦 伸二

【著者・監修者情報】
株式会社東都ジャパン 代表取締役社長 杉浦 伸二

所属

出身大学

明治大学 卒業

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日本全国のゴルフ場はで約2,200コースあり、その内90%は会員制のゴルフ場であります。その会員権総数は約300万枚であります。1年間の会員の移動(名義書換)は会員権総数の4~5%の12~15万枚であり、この会員権の売買を我々会員権業者が取り扱っております。会員権を売りたい方と買いたい方の橋渡し役としての使命を担い、お客様1人1人のニーズに合った情報を迅速且つ正確に収集、提供しお客様のお役に立てる様、日々努力しております。